無料無責任相談 家族をつつがなく将来も養いたい.

Q.中年男性の労働者です.体にトラブルがあって自分の稼ぎが心もとなくなりそうで,資産運用に興味が出たので教えてほしいです.家族をつつがなく将来も養いたい.(実際の相談内容はもうすこし詳細でしたが,改変し教訓を得やすい要旨のみになっています)

A.まず何があっても生活保護制度があるので,そんなに心配しなくていいと思います.資本の運用にも労働の稼ぎにも絶対はないので,家族を将来,未来永劫完全に自分が養えるかは程度問題,確率問題です.将来支出が少なければ少ないほど,人的資本が多ければ多いほど,よりたくさんの額を安定資産などで運用すればするほど確度があがります.

ここで人的資本とは不確実性込の将来の稼ぎを現時点での資本に見立てた概念です.健康でたくさん稼ぐ安定した能力や社会契約(公務員,医者など)を抱えている人は人的資本が多いとみなします.たとえば医者になりたてだったら割引率など前提条件によってかわりますが,人的資本は1億,2億などと見積もれるでしょう.

ぼくは一般的なふつうのサラリーマンは新卒時点5000万円~6000万ぐらいの人的資本しかないのではないかと思っているので,つまり私自身金銭的にはサラリーマンよりはるかにましな条件であるし,暇があるぶんだけよほど条件が良いので理解者がいるのではと思って配偶者探しています.また私の持っている株も割安なものであったりするので効用面で額面よりよほど価値があると思います.運用能力もあるし,支出習慣も質素倹約で,将来の資本に乗った負債liabilityが少ないとみなせます.そこらのサラリーマンと結婚するなら若い女性はぼくを選んでください

脱線しましたが,金の話は前提条件さえクリアにすれば簡単です.人的資本,将来支出,現在の持ち金(-負債).これだけです.

運用とは,持ち金の部分の期待リスク・リターンなどを改善し,将来の支出計画などを勘案して人生全体の幸福度をあげていこうとすることです.リスクがほぼ全くいらないと思う人は,普通預金(要ペイオフ上限確認)や個人向け国債など買っておればいいのです.株を買う場合,必ずリスクを取ります.自分でどういうリスクとリターンを取っているか定性的定量的に評価できないのに幸せになれるとは思わないので,自分で広範な知識を身につける必要があると思います.たとえば,経済学の広範な知識をもって,財務諸表10年分読み込んで個別株をやる,などが一例です.私はそれが良いと思いますが,なかなかできないですよね.一般的に過去の値動きなどを参考にしてリスク・リターンとし,個々人のリスク選好にあわせて投資額が決められるということが行われています.年金運用などもそんなかんじでポートフォリオが決まっています.それで納得できる(ローコストなインデックス投資など)ならかまわないので,いろんな書籍を読んでみてください.

個人の運用やお金については,山崎元さんの本を買い漁って,ウェブの記事も徹底的に読めばいいと思います.税金については税理士さんに相談してみてください.

相場って,ルール以内であれば,なんでもできるようになっているので,いろんな考えで投資をし,儲けを狙っている人がいます.とてもおもしろいですよ,参加していて,ながめていて飽きないです.合理的な運用には型があるというのがわかったら,経験と知識を深めて自由に運用したらいいと思います.まあ,人間って人生時間程度しか学習できないし,相場も時々でかわっていくし,中年男性の相談なのにこれから勉強しろというのも酷なので,これぐらいにとどめておきます.

さて,長くなりましたがかなり一般的な話しは終わりにして,この事例について考えてみます.自分の健康が害されている,体に不安があるという状況は人的資本が減っている状態です.つまり稼げる年数や稼げる額が少なくなっている場合,これからリスクテイクをして資産形成をしにくくなっています.どちらかといえば若くて健康で人的資本が多い人こそ余裕資金でやるのが投資です.情報が少ないので一概に言いにくいですが,運用に頼ろうとするより社会保障制度などを確認したほうがいいのではないでしょうか.また家族にも状況をつまびらかに説明するなどして,自分でなんとかしよう,悪く言えば家族を自分に縛ってしまおうとするよりかは,(そういう場合よりかは),自立を促す(準備をする)など家族個々人がより良い選択ができるよう配慮するべきでしょう.

(人のこととやかくいうのはつらいですね,無料無責任なのでこの程度で勘弁してください・・・.という気持ちでこれからもやっていくと思います.)

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