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車について

去年の8月に車を1台買って、今月1台買う間に、車をいろいろ調べて、車や、市場の特性にも詳しくなりました。そこで、これから子育て世帯も含めて、全般的に車選びや車についてのノウハウや私見を開陳したいと思います。なるべく経済合理性や安全性、実用性などに沿って考えていきます。経験も交えた、あくまで私見による庶民の生活の知恵レベルの話です。

もちろん言うまでもないですが、経済合理性や安全性、実用性、世間の冷たい目などを超えて、アレな車が欲しい、自己満足オナニーがしたいという場合は、私は止めもしないし勝手にしたらと思っています。自由とは愚行権そのものですから。ただ、規制や懲罰的税はあるべきところにはあるべきであると考えています。また、私は中古車を勧めていますが、本質的にレモン市場であり、不確実性が存在するというのは先に言っておきます。

【外車を避ける】私の医者の友達は、とりあえずVOLVOを新車で買っています。理由は安全性のイメージで選んだとのことでした。たしかにVOLVOは安全性が高いクルマが多いでしょう、そういう企業戦略ですから。でも実は、国産のSUBARUにも非常に安全性が高いクルマがあります。youtubeの整備動画をたくさん見ていると、「外車は避けよう」という気になってきます。国産の車では、まだ減耗などで訳あって納得できるような壊れ方をしているパターンが多いのですが、外車ではそれがない、突然の致命的な故障の場合の報告が多々あります。メルセデスでも、新車の段階で、雨漏りしたりしている例があるようです。また、壊れた場合の部品代や工賃も国産車と比べていちいち高い。外車の整備に対応していない工場もたくさんあります。テスラについては通常の検索能力があれば買わないのではないかと思います。私が車も持たず車にさして知識もないときにDAX30で億単位のロングポジションを張っているときは、メルセデスやフォルクスワーゲンを買ってくださいなどとツイートしていたのですが、その節はすいませんでした、いまは考えを改めています。ものにもよりますが、全般的にリセールバリュー(中古で売るときの価格)も高くないです。国産でもいろいろな車があるので、とくに比較もせず漠然としたイメージだけで外車ディーラーにいって無駄に高額な契約してしまう愚は避けたいところです。金のかかる顕示的消費は本当の愚者の印です。

【新車は高い】さて、私は車を買うにあたって、いろんなメーカーのディーラーをいろいろまわりました。どこも見積もりを取ると、ナビやらなんとかボディーコートなどオプションをたくさんつけてきます。お金を持っている人なのだとわかると、出してくるオプションは増えていきます。日産はレベル2程度の自動運転のプロパイロットとなにやらなにやらで60万円のオプションです。ええわ自分で運転するわ、中古車でええやつ買えるやんけ、と思いました。いまは軽自動車でも安全装備だらけで200万円を超えてくるし、コンパクトカーでも300万円超えてきます。15年車両が持つにしても輸送手段ごときに高くないですか?ぶつけない自信があって、安い利率でローンが組めて、経費償却できる社長さんや事業主にだけ新車をおすすめします。私は、サラリーマンをしていたとき血反吐を吐く思いで働いて、9ヶ月で100万しか貯まらなかったので、300万円以上の車は本当に途方のない買い物に思えます。

【中古市場には安い理由がある】さて上でも書いたとおり、税を減らすために償却のために新車を買って償却が終わったら車の状況によらず売るという市場でのプレイヤーが一定数います。それは税制に起因するものです。株でも不動産でも税制によって価格が歪んでいるのですが、それは儲けるチャンスである場合が多い。中古車でも、オトクな場合が多いでしょう。法人の償却が終わる時期の6年~7年落ち程度の車が比較的安く売られているように思います。具体的には法人ワンオーナーの車が多い、新車で顕示するような高級セダンなどが、SUV人気セダン不人気などもあって、格安になっている場合が多いです。新車を法外な値段で買うより、そんな車を買ったほうがいいと思いますよ。

また日本には10年10万キロで車はダメになるという凝り固まった神話がインストールされている人が多いからなのか、市場を眺めると10年、10万キロあたりの節目にもアノマリーがあって格安なのではと思えます。きちんと見れば程度がよくまだまだ乗れるお買い得な車が多いです。

「高年式、過走行(新しいがたくさん走っている車)」「低年式、低走行(古いがあまり走っていない車」のどちらを選ぶかという議論がありますが、主にゴム部品の劣化と鉄の減耗劣化をどう考えるかによるでしょう。私は鉄部品の減耗は直せないところが多いが(エンジン、足回り、AT CVTなど)、ゴム部品は交換するか化学的に対応すればよいので、古いと不具合の情報量も多くなるしで、総合的に後者がお買い得なシグナルになりがちなのではないかと考えています。もちろん、現車を見る目がある人にはどちらもあまり関係がない、というのはその通りです。中古車屋のヤードでは、タイヤ外したり内視鏡入れてエンジン内部を見たりはできないので、シグナルは大切です。ゴム部品がダメなのが致命的だと考える人は前者でしょう。

税制的な歪みと10年10万キロ神話による歪みを利用すれば、低年式で低走行が格安で買えるかも、となります。また古いほど蓄積情報量が多くなっているのもポイントです。

【中古車はネットに情報がある】先程も書きましたが、10年落ちぐらいの中古車になってくると、ネットにたくさん情報があります。どこがどれぐらいで壊れるか分かってきます。まだまだメーカーは10年程度なら交換用部品を保有しています。ほとんどの場合、高確度で十分に部品がでます。ある程度売れた車種なら、どこが弱点かもネットの情報でだいたい分かってくるし、ディーラーも整備工場も整備知識、ノウハウが溜まっています。弱点が壊れてアッセン交換した費用も検索したらでてくるでしょう、そうなると覚悟する費用や収支予想、計画もたてやすくなります。

【新車を買うときは飛びつかない】車は、マイナーチェンジ後が不具合が少なくてよい、と言われています。そりゃそうですね、パソコンでも組み上げたとき、つつがなくいきなり動くのは稀であるように、あんなに部品点数が多いものが、フルモデルチェンジ後に不具合がないはずがない、と思います。マイナーチェンジもしていない、全く新しいモデルなんて、中古車にも匹敵する情報の非対称性の塊です。まあ、新車で買えばディーラー保証もメーカー保証もあるでしょう、でも保証が切れたあとに問題が起きるような問題もあります(フィットのDCTCVT問題など)。

さらに指摘しておきたいのは、新車価格は、メーカーの指値だということです。メーカーが言ってる値段(多少割引などもありつつ)で売っているんです。一方、一般に中古車価格というのはオークション相場もあり、市場で価格がつけられています。冴えないイキりおじさんが乗るような新車の外車は中古市場での値落ちがむちゃくちゃ激しい場合が多い。もちろんメーカー指値(新車)で買って、中古ではプレミアムがつくような車種もあるでしょう(シビックタイプRなど)。でもそういう車種は、走り屋需要であったりとか、ふだんの生活に要るような使い方・効用と関係のない部分の特徴があるもので、アメリカの25年規制解除後に値上がりしているものなどが多いです。私はこの車は25年後高値で取引されているであろうというものもわかるつもりですが、25年も持てますか?(余談を言うとNB系ロードスターはいまが底に近い価格であると考えます。)よっぽど資金力があって投資の目利きができないのであれば、一般的な生活の基礎的な効用(とりあえず輸送)のために使う車において、新車、しかも新しいモデルに飛びつくというのは愚策に思えます。新車を買う場合は、リセールバリューを考えて、白や黒にして、売り出す市場を大きくすべく、できれば寒冷地仕様にすると良いでしょう。誰も喜ばない汚い色を買うな、動物を乗せるな、屋内保管しろ、事故をするな、荒い運転をするな、ディーゼルはエンジンまわすな、水没させるな。高く中古で売るためにやるべきことは枚挙にいとまがないでしょう。

長大な記事になってきたので書いていて疲れてきました。いつものとおり見返しもせずガーっと書いています。

【結局、子育て世帯におすすめする車はなんなの?】予定も含めた子供の数、借り入れ制約、ライフスタイル、年に走る距離、買う主体の稼ぎ方や税構造などにもよります。私はベイビーが大事なのでそこそこ安全性を重視しました。安全性という意味では、安全装備がたくさんついたワイドボディの普通車が良いと思います。経済性はどうでもよくて安全性に全振りするならSUBARUの普通車一択でしょう。アウトバックなどいかがですか。ドアの分厚さからして違います。でも、燃費が悪いので経済性はどうかと思います、外車買うよりかはいいでしょう。子供が少ないなら昔の高級セダンで探してみてはいかがですか。完全な安全性の指標というわけでは全くないのですが、セダンなら、損害保険機構の傷害等級が1の物も多いです。衝突安全性能試験の映像をたくさん見ましたが、やはり3BOXのセダンが、最も良いように思います。子供が多くて借り入れ制約が強くお金があまりないならミニバンでMPVやエリシオンという選択肢もあります。整備DIYに自信があるなら渋いところでプレサージュなんかどうですか。私は、走らない車はいやなので旅行用にMPVの23Tを検討していました。しかし、当面子供も少なく安全性も考えてかつての高級セダンにしました。高級セダンは上述の理由もあるし、不人気なので安いです。荷物もたくさん入る、後席が大きくて、燃費もそこそこいい3500ccのセダンがあるので探してみてください。2500ccのものでもよいです。少し前のモデルのほうが、ダウンサイジングが進んでいなくて走りも良いですよ。軽ならZESTがボディに自信があるようだし、壊れないで有名なのはオッティ(中身は三菱のEkワゴン)が丈夫だそうですよ。(参考 ttps://www.youtube.com/watch?v=fi6Mxo6LvNY) 燃費重視なら低利なローンを使えたり経費償却できるならば、プリウスやハイブリッドのミニバンなども良いでしょう。本当にいろんな車があるので自分でぜひ調べて納得してから買ってください。その際、MPVではなくNPV(Net Present Value) 現在価値計算ができるとよいです。(Wikipedia参照のこと) 燃費の簡単な計算方法も教えておきます、燃費が10の車が10万キロ走ると1リットル150円なら150万円かかります。10年でコンスタントに走るとするとNPVを計算するにあたっての割引率が6%なら、その車の燃費のいまの価値は150割る2で約75万円です。

古い車は安全装備があまりついていません。衝突軽減ブレーキがついたものが望ましいが、トラブルもあるようなので、有事のときはぜひ自分でブレーキ踏んでください。

まだまだいろいろノウハウや考えもあるのですが、長くなってしまいました。またなにか質問などあれば、ツイッターでDM、メールなどで気軽に連絡ください。

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